【藤川泰彰/テノール】
ふじかわ･やすあき
国立音楽大学声楽科卒業。第20回 日本イタリア声楽コンコルソ｢イタリア大使杯｣、第26回 日伊声楽コンコルソ第１位、第３回 五島記念文化賞｢オペラ新人賞｣各受賞。東急Bunkamura主催｢日中合作オペラ“魔法の笛”タミーノ役｣でオペラデビュー。その後、五島記念文化財団｢オペラ新人賞｣受賞によりイタリアへ留学。G･ピサーニ、A･ポーラ、M･カルポーネ、C･カメリーニ、G･A･オンニベーネ諸氏のもとでテノール･リリコとしての研鑽をつむ。現地では数々の演奏会やイタリア国営放送RAIに出演し演奏を披露した。張りのある明るく甘い声で滑らかなフレージング、更に的確な発音で表現される音楽は極めて評価が高い。帰国後開催した紀尾井ホールでの｢帰国記念リサイタル｣では大好評を得、その後、数々のオペラ公演やコンサートに出演している。特に記憶に残るものとしては、日生･二期会の共催で、ベルク作曲｢ルル｣(アルヴァ)、桐朋学園大学オペラ、ロッシーニ作曲｢シンデレラ｣(ラミーロ王子)、新国立劇場での山田耕作作曲｢あやめ｣(時次郎)、プッチーニ作曲｢ラ･ボエーム｣(ロドルフォ)、マスカーニ作曲｢カヴァレリア･ルスティカーナ｣(トゥリッドゥ)などが印象深いものとして挙げられる。また2009年12月に行われたリサイタルではVincenzo Scalera氏のピアノとのコラボレーションにチェロを加え、非常に幅の広い音楽的な公演を実現しアンコールでは会場がスタンディングオペーションとなるエンディングとなった。今後も円熟期に入り表現の幅を広げながら後進の指導にも意欲的に取り組んでいる。桐朋学園音楽大学、国立音楽大学各講師、桐朋女子高等学校音楽科教諭、二期会会員、日伊協会会員。
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